お金を借りたい年金受給者のための貸付制度があるって本当？
働いていない、高齢だからという理由でお金が借りられない年金受給者
年金をもらって生活をしている人が、銀行や消費者金融などのキャッシングを利用することは実際難しいことが多いです。
まず、年金という安定した収入があるもののやはり高齢ということで返済が終わらないまま亡くなってしまう恐れもあると考えられます。
キャッシングの利用申し込みの年齢制限には、65歳までというような条件が付けられていることが多いです。
年金受給者でもお金が借りられる制度がある
もしも老後に急な出費などでお金が必要になった場合、キャッシングが利用できない代わりに年金を担保にしてお金を貸してくれる制度があります。
『年金担保貸付事業』という制度で、独立行政法人福祉医療機構というところが貸付を行っています。
国民年金や、厚生年金保険を担保にして融資を受けられる制度として法律で唯一認められています。
どのくらい借り入れができる？
年金を担保にして借りられる金額は、次の3つの要件を満たす金額の範囲内です。
①借り入れできる上限金額は10万円～200万円の範囲より1万円単位で設定可能
②年間の年金支給額の0.8倍以内
③1回に返済する額の15倍以内
返済額はどのくらい返済すればよい？
これまでは1回の年金支給額の半分以下の範囲で、1万円単位で指定して返済という形だったのですが、それが支給額の3分の1以下の範囲で行うようになりました。
手元に残る年金を増やして、返済を無理なくできるようにする取り組みとのことです。
どんなことにでも利用可能？
年金での借り入れ申し込みを行う際に、その資金を何に使うのかなど使い道の確認があります。
投機性の高いギャンブルや公序良俗に反するような理由などの場合は認められません。
また、見積書類等の書類が必要になるようですが、借り入れる額が10万円の場合には見積書は不要です。
利息ってどのくらいかかる？
もらえる年金が担保になるということで、年金担保融資は1.8％です。
一般的なキャッシングよりははるかに低く借りることができます。
連帯保証人は必要？
この制度を利用するには連帯保証人が必要になるようですが、高齢で配偶者が先に亡くなっている場合など、頼むことができない場合もあります。
そういった場合に、連帯保証人をたてなくても信用保証機関による信用保証制度が利用できます。保証料はかかりますが、公益財団法人年金融資福祉サービス協会が保証してくれるので安心です。
どこで申し込めば良い？
年金を受け取っている銀行や信用金庫に問い合わせましょう。
また、返済が終わるまでは年金の一部は受け取れないということを踏まえて自分の生活が余計に苦しくならないように計画を立てて利用するようにしましょう。
