中小企業向けに融資をする『システム金融』は安全?
手形や小切手を郵送したら融資してくれる業者『システム金融』
中小企業向けのFAXやダイレクトメールを使って融資を勧誘し、申し込みがあれば面談もしないで手形・小切手を郵送させて融資をする業者がシステム金融と言う名前のヤミ金融業者です。
システム金融の手口とは
例えば、50万円必要な場合は、25万円の手形や小切手の満期を1~3週間後にして3枚送付すれば融資されるといったものです。指定された銀行口座に即振込みされます。
迅速性は高いですがその金利は通常では考えられないほど高く、年利800%から2,000%です。
もちろんほとんど貸金業の登録などしていない業者ばかりで、その実体を隠すために送付先も郵便局留めになっていることが多いです。
電話も転送電話を使用し、電話をかけてもかけ直すと言われます。
もしもシステム金融からお金を借りたらどうなるか
システム金融は、即日融資なのに保証人も担保もいりません。他社からの借り入れが有っても関係ありません。
今日明日の支払いだけを考えたらとても便利に思えてしまうのですが、年利800%から2,000%です。1年間で借りたお金は10倍にもなってしまいます。
システム金融の恐ろしさはそれだけではない
システム金融は返済ができなくても待ってくれません。
すぐに交換に回しますが、それは高利業者に手を出した者がいずれは不渡りを出すということを知っているからです。
交換に回った手形や小切手が支払えなければ不渡りになります。
もしも半年間に不渡りが2度出れば銀行取引停止処分で倒産は免れません。
不渡りの脅しによって、手形や小切手の支払期日が近づくたびに金策に追われます。
その時にはもう別のシステム金融しか借り入れができないため、また次の同じようなシステム金融で借り入れることになります。
システム金融同士は繋がっている
システム金融は同業者同士で顧客情報を交換しあっていることが多く、手形や小切手の支払期日が近づくと電話やFAXで勧誘を始めます。
このようにシステム金融を利用してしまうと、短期間で支払う手形や小切手が膨れ上がってしまいます。
もしもシステム金融からの借り入れしてしまったら・・・
できるだけ早く弁護士に相談にいきましょう。
借金問題に詳しい弁護士に相談すれば、業者と元本以上の支払額を返還するための交渉をしてくれます。
システム金融も自分たちが違法な行為をしていると認識しているので、弁護士が受任したことがわかれば交渉に応じてきます。
業者から送られてきたFAXや、送付した手形や小切手帳の耳、郵送の控えなど取引の記録は必ず保管しておきましょう。
もし弁護士に相談したことがシステム金融業者にばれたら、何か仕返しでもされてしまうのではと心配する必要もありません。
システム金融は、自分たちが違法だと知っているからこそ表に出てくるのを嫌い、郵便物も局留めにするくらいです。
弁護士が出てきた時点でしらばくれたり、行方不明になる業者もいます。